不思議コラム (81~90)
81.三本指のミイラ
1年前の今日、TBSのワールド極限ミステリーという番組で三本指のミイラが紹介されていましたが、これに関する科学的な分析結果については、すでに2018年11月19日に専門家がペルー議会に報告していて、その様子を記録した動画もYouTubeに存在するので、その内容を見ていきたいと思います。
それによると、2015年に手足の指が三本しかないミイラが8体発見されたのですが、発見された場所は、正確な位置は不明ながら、ナスカからそう遠くないパルパ(Palpa)という町の近くで、丘の上にある珪藻土の洞窟だったそうです。
8体のうちの1体は、推定身長1m70cmのミイラ(最初の図の右側)で、マリア(Maria)という固有名詞が与えられており、これはやや人類に似ていますが、6体は、身長約60cmのミイラ(最初の図の左側)で、これらは人類とは明らかに異なる外観をしています。
そして、最後の1体は嬰児のミイラで、ワウィタ(Wawita)という固有名詞が与えられており、下の写真を見て分かるように頭部が異常に大きく、眼窩(がんか=眼球を収容する頭蓋骨のくぼみ)も通常より大きいように見受けられます。
かつて日本では、人魚のミイラが数多く作られたそうですが、今回発見されたものがそういった人工物なのか、それとも正真正銘の未知の生物なのか、真実が最新の科学によって明らかにされているので、次回からその詳しい分析結果をご紹介したいと思います。 (2022年12月8日)
82.嬰児のミイラ
前回、最後にご紹介したワウィタという嬰児のミイラは、年齢が生後6か月から8か月程度と推定されており、次の図に示すように、頭蓋容積は1050ccで、通常は850ccなので19%大きいと説明されていますが、1050を850で割ると約1.235なので、これはおそらく24%の間違いでしょう。
いずれにしても、このミイラの頭部が異様に大きいことは確かです。ただし、頭蓋縫合(頭蓋骨のつなぎ目)はほぼ正常と判断されていて、次の図に示すように、頭蓋骨の内部には脳のミイラ化した塊が残っているので、これが本物のミイラであることは間違いありません。
次の図はワウィタの左足で、第一指と第五指の中足骨が切断されていることが分かります。右足と両手の指も同様に切断されていて、このミイラはわざわざ三本指に加工されているということです。
結論として、ワウィタは本来は手も足も五本指で、約750年前に、儀式に使う目的で三本指に改造され、ミイラ化されたと考えられるそうです。したがって、このミイラを制作した人々は、どうやら三本指の存在を神聖視していたようです。
以上のことから、このミイラは病気等のために頭部が巨大化したヒトの嬰児かと思ったのですが、この動画の最後にDNAの分析結果が掲載されていて、それによるとワウィタは現代人に対して25.6%しか一致しないとされています。
『改訂版 遺伝子・DNAのすべて』(夏緑:著、童心社:2020年刊)という本によると、ヒトとチンパンジーのDNAの違いは1.2%、ミトコンドリアDNAでも9%しか違わないそうですから、74.4%も異なるワウィタは人類とはかけ離れた存在だったようです。 (2023年1月7日)
83.女性のミイラ
マリアと名付けられた大型のミイラには、ジャミン・パルパネンシス(Jamin Palpanensis)という学名が与えられました。これは、北京原人をホモ・エレクトス・ペキネンシスとよぶように、発見された場所のパルパにちなんで名付けられたようです。
マリアは、頸椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個、肋骨が12本で、基本的な骨格は我々人類とまったく同じです。また、乳首と骨盤の状態から明らかに女性であり、眼球は非常に大きいと言われていましたが、測定すると眼窩のサイズは41mmで、これも完全に正常であることが分かりました。
ただし、頭蓋容量は1650ccで、現代人(約1400cc)と比べて19%大きく(正確には18%か?)、細長い頭には耳介(じかい=外耳)も髪もありません。そして、一目見て明らかなように、手足は左右とも三本指です。
また、マリアの推定身長は約1m70cmで、左右の足の大きさ(かかとの端からつま先まで)は約22cmですから、身長のわりに足が小さいようです。一方、左右の手の大きさは約20cmなので、こちらは逆に身長に対してやや大きめだと思われます。
三本指に関しては、前回ご紹介したワウィタの場合から類推して、人工的に改造されたものではないかという疑問が湧いてきますが、その証拠はどこにも見られなかったそうです。参考までに、マリアの右手の拡大図をご覧ください。
この図から明らかなように、マリアの手の指は5つの骨で構成されていて、それらの連結に不自然さはありません。なお、この図の右側の男性は、ワウィタとマリアの画像について説明している放射線専門医のレイムンド・サラス・アルファロ氏(Dr. Raymundo Salas Alfaro)です。
一方、人間の手の指は、次の図に示すように、親指は3つ、それ以外は4つの骨から構成されています。また、親指が他の指と対向してものを握ることが可能であるため、このことが文明の誕生に大きな役割を果たしたと考えられています。
マリアの手は、人間のような親指がないため、巻き付けたり引っ掛けたりすることしかできなかったと思われます。しかし、頭蓋容量から判断して、彼女は人類よりも知能が高かった可能性がありますから、彼女の存在は文明の誕生に関する議論に一石を投じることになるかもしれませんね。
そして、次の図に示すように、マリアの足の指も、手と同様、5つの骨で構成されています。指先の4番目と5番目の骨が極端に折れ曲がっていますが、これでは歩行が困難なように見受けられるので、生前は手と同様にまっすぐ伸びていたのかもしれません。
私がこう推測するのは、5番目の骨の位置に相当する部分(指先)に水平に伸びた線状の指紋があるためで(動画の7分38秒から)、この指紋が滑り止めの役割を果たすには、指先が地面にピッタリ接触する必要があると考えたからです。
次に、身体の状態ですが、歯の状態は悪く、第三大臼歯(親知らず)があることから、これは古い「人」であるとアルファロ氏は述べています。(現代人では、第三大臼歯がない人が多いため)
また、右肺に空洞性病変があること、第7胸椎が損傷(粉砕骨折)していて、しかもマリアがこの骨折後も生き続けたこと、腰椎の第3と第4、および第4と第5の間に椎間板ヘルニアがあることが観察でき、これらの損傷が原因でマリアは「自然死」し、推定年齢は40歳から45歳であると考えられるそうです。
最後に、DNAの分析結果ですが、マリアについては3つの研究機関が分析を行なっていて、現代人に対する一致率はそれぞれ、33.6%、33.7%、23.8%となっています。したがって、マリアもワウィタと同様に人類とはかけ離れた存在だったようです。
また、炭素14による年代測定の結果、このミイラがつくられたのは1750年前、あるいは1771年前(誤差は±30年)とされているので、マリアはワウィタより1000年以上古く、どうやら彼女は卑弥呼と同じ時代を生きていたようですから、そう思うと感慨深いものがありますね。 (2023年2月4日)
84.6体の小型ミイラ
一見して人類とは異なる6体の小型ミイラは、毛がない、耳介がない、乳首がない、皮膚が角質化してうろこ状になっている、卵を宿した個体がいるなど、爬虫類に似た特徴を持つため、ヒューマノイド・レプタイル(Humanoid Reptile=人型爬虫類)という学名が与えられました。
ところで、この動画のなかでは特に説明はなかったのですが、上の写真のC(首から下の胴体)とG(頭部)は別の個体かもしれないので、これらは正確には「5体の小型ミイラ、および胴体と頭部が各1体」ですが、これでは煩雑になるので、表題は「6体の小型ミイラ」としました。
また、字幕に隠れてよく見えないのですが、どうやらオリジナルの動画には写真Gの下に写真Hが表示されているようなので、さらに別の小型ミイラの一部分が存在し、結局、小型ミイラに関する標本の個数は計8個となるようです。
三本指のミイラに関する研究には、ペルーだけでなく、メキシコとロシアの科学者も参加していて、今回からはメキシコの生物学者、ホセ・デ・ラ・クルス・リオス・ロペス氏(Dr. José de la Cruz Ríos López)の発表となります。(右の写真の人物)
彼はインカリ研究所(クスコに本拠を置く非営利の民間国際団体)の科学顧問で、この研究所がオリジナルのスペイン語の動画を制作したようです。
また、インカリ研究所の社長は、フランスの研究者であり探検家でもあるティエリー・ジャミン氏(President Thierry Jamin)で、前回ご紹介したマリアの学名の「Jamin」は、どうやらこの社長の名前から付けられたようです。
さて、小型ミイラの特徴ですが、身長は約60cmで、頭は特別に大きく、横から見るとアーモンド形で、鼻口部は小さく、鎖骨は融合して一本の骨、すなわち叉骨(さこつ)を形成し、手と足はともに三本指であり、肋骨はリング状で、骨盤は半円状の骨がばらばらに集まってできています。(次図参照)
頭蓋骨には空気領域または開口部が存在することが分かり、これらが頭蓋骨の軽さに貢献しています。さらに、頭蓋骨には四角い大後頭孔(脳から脊髄に連絡する頭蓋骨の開口部)がありますが、これは地球上の既知の種とはまったく異なります。(通常は楕円形)
また、彼らの口には、2枚の骨のような可動プレートがあるだけで、歯も咀嚼システムも存在しないため、液体の食物を吸引することしかできなかったと思われます。
前腕の骨は1本しかなく(人間は橈骨と尺骨の2本)、手は回内し(手の甲が正面を向いている状態)、三本指で、手根骨は1つです。指には3つの指骨と平らな爪があります。三本指と手の回内は、獣脚類、すなわち絶滅した恐竜の特徴です。
下腿の骨も1本しかなく(人間は脛骨と腓骨の2本)、足も三本指ですが、これはヒクイドリとよばれる鳥のグループに見られます。この大きな鳥は、骨が空洞になっていますが、次の図に示すように、小型ミイラにおいても骨の空洞が観察できます。この特徴は、どの哺乳類にも見られません。
前腕の橈骨と尺骨、下腿の脛骨と腓骨などの骨分化がないことを考えると、「進化的相同性」により、その生物学的起源は既知の種の共通の祖先に対応しません。ただし、絶滅種であるヴェロキラプトル(Velociraptor)のような獣脚類と手の解剖学的または類推的な関係はあります。
また、始祖鳥は、手が三本指であること、指が3つの指骨で構成されていること、手根骨が1つであることから、これも同じ進化の系統にあるよう思われます。
叉骨は、絶滅した恐竜である獣脚類にしか見られず、そこから現在の鳥類が進化しました。これら2つのグループだけが解剖学的に類似していますが、鳥類と比べると形態がまったく異なります。
叉骨の下部には、肩甲骨のような大きな骨があり、胸郭を形成する第7椎骨に結合していますが、これは知られているどの動物グループにも見られない特徴です。(便宜上、この部分の7つの椎骨を「肩椎」と訳すことにします。)
背骨は次の図のように31個の椎骨から成り、アトラス(Atlas=頭蓋骨に接続する最初の骨)、4つの頸椎、7つの肩椎、14の背椎、3つの骨盤椎、そして2つの仙椎です。肋骨は11個あり、リング状9個と浮遊肋骨が2個です。骨盤の骨は、後部の仙骨を形成する最後の2つの椎骨によって支えられています。
ここで重要なことは、他の絶滅した恐竜グループと同様に、竜盤類の恐竜であるヘレラサウルス(Herrerasaurus)科にも、仙骨の機能を果たす2つの椎骨があったということです。
もう1つの重要な点は、椎骨も中空であり、生きている陸生哺乳類の特徴と一致しないことです。絶滅した生物まで含めると、首に中空の椎骨を持つマメンチサウルス(Mamenchisaurus)という名前の恐竜が存在しました。
以上、小型ミイラの特徴を要約しました。専門用語が多いので、理解しづらい部分もありますが、これらの小型ミイラが恐竜や鳥類の特徴を持った特殊な存在であり、決して作り物などではないということは理解していただけたのではないでしょうか。 (2023年3月5日)
85.卵を宿したミイラ
前回ご紹介した小型ミイラたちには、次の写真に示すようにそれぞれ名前が付けられています。
このうち、右端のビクトリア(Victoria)については、2つの異なる研究機関が炭素14による年代測定を行なっていて、一方は791年前(誤差は±30年)、他方は1040年前(誤差は±15年)という値を出しているので、ビクトリアはマリアよりかなり新しく、ワウィタより少し古い存在だったようです。
また、DNA分析も行なっていて、現代人に対する一致率は、首の椎骨のサンプルについて、一方は36.27%、他方は14.29%、腰の骨のサンプルについて、一方は29.12%、他方は15.26%という値を出しているので、当然ながらビクトリアは人間とはかけ離れた存在だったことが分かります。
ところで、ジョセフィーナ(Josefina)と名付けられた中央の個体は、下腹部に3個の卵を宿していました。(次図参照)それらは、ニワトリの卵のような形状(一方の端がとがって他方の端が丸い形状)ではなく、両端の形状が対称であるため、爬虫類の卵に似ています。(例外はあるようですが・・・)
これらの卵の内部には、胚の発生がなく、石灰化して凝集した物質が見られます。その理由は、爬虫類と同様に、環境に放出される産卵の瞬間にのみ胚形成のプロセスを開始するためです。したがって、ここでは胚の発生は見られず、これは爬虫類の生物学と一致します。
また、信じられないことですが、次の図に示すような発育中の小さな卵がありました。これは直径約2.5mmで、発育の初期状態にあり、左側の腹腔内の卵管に位置し、活発な繁殖状態にあったことを示しています。
ここでは、生物学的および特徴的な生殖システムが明らかに観察されます。この標本の生殖器系は、排泄腔、膣、および精子が子宮に入るのを可能にする子宮頸部で構成されています。卵管と思われる管が伸びていて、これは爬虫類にも見られますが、卵を放出するための形状に違いがあります。
スキャナー画像はこの卵が発達段階にあることを示しています。子宮に似た構造が見られ、何が卵管漏斗であるかが分かりますが、これはまさに卵が放出される前にその発育プロセスを実行する領域です。その形成は腹腔内で起こるため、卵はこの領域に定着し、成熟プロセスを続けることができます。
以上、卵を宿したミイラの特徴を要約しました。この部分も専門用語が多くて少し難解ですが、彼らが卵を産んで繁殖していたということは間違いないので、実はペルーには想像以上に多くの人型爬虫類が棲息していたということなのかもしれません。
なお、最後の画像は、前回と同様にホセ・デ・ラ・クルス・リオス・ロペス氏の発表から引用しましたが、それ以外は別の講演者が発表したものであることをお断りしておきます。 (2023年4月2日)
86.胸の金属板
三本指のミイラに関しては、他の研究者も詳細な報告を行なっていて、そのなかには前回までの説明になかった事項や、異なる見解も含まれているので、そういった部分を順番にご紹介していきます。なお、今回は直訳するとこれまで以上に難解になるので、意訳している部分が多数あります。
今回の発表者は、メキシコの検死官、ホセ・デ・ヘスス・ザルセ・ベニテス氏(Dr. José de Jesús Zalce Benítez)で、解剖学の専門家として小型ミイラ(ジョセフィーナ)を分析しています。(次の図の右側の写真の人物)
彼の発表によると、ジョセフィーナは、頭、胴体、腕と脚、手、足が一貫した構造的完全性を有していて、人為的に作られた痕跡は見当たりません。顔の外観(上図左側)を見ると、眼窩の空洞は大きく、視野は180度を超えており、視覚能力は人間よりも優れていた可能性があります。
次の断面図では、首の下の部分にある消化器系をよく見ることができます。興味深いのは、それが椎骨の後部領域に連絡している点です。既知の種は、椎体の正面前部に消化器系(食道)がありますが、ここでは、椎体の後方に道があることが観察されます。
(これは、胸部の拡大図において、管のようなものが脊柱の後ろに回り込んでいる様子を指しているようです。人間の場合は、「背骨」という言葉が意味するように、脊柱が背面側に偏っていますが、小型ミイラは脊柱が身体の中心を貫いているため、このような構造が可能となっています。)
胸部の拡大図の中央にある暗い部分は空洞で、呼吸器系である可能性が最も高いと思われます。次に、右側の図を見ると、脊柱側弯症が確認できます。左側の図を見ると、椎骨に損傷があるので(矢印の部分)、これがこの脊柱のずれに関連している可能性があります。
(なお、胸部の拡大図において、脊柱が途切れているように見えるのは、この脊柱側弯症によるもので、右側の図をよく見ると、頸椎の下の椎骨が大きくずれていることが分かります。)
ここで注意すべきは、左側の図の胸部前面に白く見える部分です。これは金属製の板で、人為的に縫い付けたり貼り付けたりするのではなく、皮膚の表面と調和して連続性を形成しながら表面に付着しており、外科的介入の痕跡はありません。
この金属板と椎体の間に、正体不明の器官があることに気付くことができました。心臓なのか胃なのか、あるいは消化器系につながる嚥下機能なので第一胃という可能性もあり、さらに詳しく分析する必要があります。
脊柱のずれは、この標本に発生した重大な事故の結果である可能性があります。もしジョセフィーナが事故後も生きていたのなら、椎体のその損傷により、彼女は障害を負ったままだった可能性が非常に高いでしょう。つまり、歩くことはできません。
ただし、その前にある胸の金属板と非常に直接的な関係を持っており、この金属板が何らかの形の補償となって、彼女は動き続けることができたのかもしれません。
また、背中側に骨(肩甲骨)はなく、首周りの太い筋肉が見られます。つまり、ジョセフィーナには肩甲骨がなく、上肢の支持と運動を可能にするより強力な筋肉構造があります。
(前回の発表者は、肩甲骨のような大きな骨があると述べていましたが、それは肩甲骨ではなかったようです。人間の場合、肩甲骨がなければ腕を回すことができないので、人型爬虫類は人間のようにボールを投げることはできなかったのかもしれません。)
下肢は、前後に動かすことは可能ですが、円運動はできませんでした。(つまり、歩行はできても、胡坐(あぐら)をかいたり開脚することはできなかったようです。)
以上、今回の発表において新たに指摘された部分を要約しました。
次に、これまでの発表とは異なる見解ですが、今回の発表者は、手の指には4つの指骨があると指摘しています。一方、前回の発表者は、小型ミイラの概観図において、手の指を「爪で終わる3つの指骨を持つ指」と描写しています。
そこで、前回の発表者が使った次の図をよく見てみると、指の関節は3つあるように見えるので、客観的に判断すると、指骨は4つが正しいと思われます。おそらく、前回の発表者は指の先端部分を指骨ではなく爪だと判断したのでしょう。
最後に、前述の胸の金属板に関する追加情報ですが、次の発表者であるロシアの研究者がより分かりやすい図を使っているので、その画像をご覧ください。上の断面図ではよく分かりませんでしたが、その形は両端がほぼ円形で、中央が帯状となっており、電極のようにも見えます。
なお、この研究者、およびこの動画の製作者は、この金属板のことを「インプラント」(Implant)とよんでいるので、今後はこの呼称で統一することにします。
この動画の最後に掲載されている情報によると、インプラントが確認されたミイラは他にもあり、組成も様々ですが、ジョセフィーナのインプラントは銅を85%含有する金属で、年代は先コロンブス期(コロンブスがアメリカ大陸を発見する前)と書かれています。
当時のペルーの人々が、このような金属板を肉体の表面に埋め込む技術を持っていたとは思えませんし、このようなことは現代の科学でも不可能だと思われるので、このインプラントは、人型爬虫類が高度な知能と技術を持っていた証拠なのかもしれませんね。 (2023年5月7日)
87.ロシアの研究報告
これまでは、ペルーとメキシコの研究者の発表でしたが、今回の発表者は、ロシアのサンクトペテルブルク大学のガレツキー・ドミトリー・ヴラディスラヴォヴィッチ教授(Professor Galetskiy Dmitriy Vladislavovich)です。(次の写真の人物)
なお、今回の発表では、使われている図表は多かったのですが、説明が不十分で何を意味しているのか理解できなかった部分がいくつかあり、それらは誤訳を避けるためにあえて訳出しませんでした。したがって、正確な情報を知りたい場合は、直接動画をご覧ください。
◆ワウィタに関する新たな指摘
頭蓋骨の形は普通ではなく、小さな歪みがありますが、先天性の病気と考えられます。年齢は1歳半か2歳くらいであるという結論に達しました。(「82.嬰児のミイラ」では、生後6か月から8か月程度と推定されているので、3倍も異なっています!)
この標本は体に多くの病変があります。たとえば、頭蓋骨の皮膚は完全に取り除かれています。また、首の椎骨が非常に損傷しており、中央部の椎骨にも骨折が見られます。さらに、前歯の歯列が欠けていて、腹部に鋭利なものによるけがの痕跡も見つかりました。
◆マリアに関する新たな指摘
マリアの年齢は、頭蓋骨の形や歯列の状態から、30歳から35歳の間であるという結論に達しました。(「83.女性のミイラ」では、40歳から45歳と推定されているので、10歳の差があります。)
背骨に関して言えば、脊柱は人間のそれと似ています。唯一の違いは、この「人」には尾骨がないことです。また、腰椎の下部領域では、椎骨に異常が見られ、おそらくメラノーマ(皮膚がん)であることもわかりました。
ベルト部分には2つの異物があり、これらは金属や骨ではないため、石であるという結論に達しました。その下部には病変が見られます。(次図参照) その形状から推測すると、これは動物の爪によってつくられた可能性があります。
マリアの手の指骨に結合できる筋肉は見つかりませんでした。これは、指骨間の筋肉が不足しているため、この「人」がたとえば拳を閉じることができなかったことを意味します。(つまり、指は役に立たなかったということですから、マリアがどうやって生活していたのか、とても気になりますね。)
かかとが小さく、少し下がっているのは、この「人」が足全体を地表に接触させることができなかったことを示しています。つまり、この「人」はつま先とかかとだけで立って歩いていたということです。
組織サンプルからDNAを取得し、エクソーム配列決定を実行しました。DNAは人間と一致することが示されましたが、母集団分析の結果、マリアが現生人種のいずれにも属していないことが判明しました。 別の人種の代表と考えることができます。(次図参照)
(この図は、主成分分析とよばれる統計学的な手法によって遺伝子を解析したもので、人種間の遺伝的距離を示しています。また、上述の「エクソーム配列決定」とは、DNAから、たんぱく質の合成に関与する部分(エクソン)だけを抽出して、その全配列を決定することです。)
◆ジョセフィーナに関する新たな指摘
首の椎骨は非常に特殊な構造をしています。人間の椎骨は、横断突起と2つの後方突起を持っています。(次図右側) この生物は首の部分を形成する9つの椎骨を持っています。4 つの上椎骨は円筒形をしており、他の椎骨よりも大きいです。これらの椎骨はすべて突起がありません。(次図左側)
脊髄は、椎骨を通り抜けるのではなく、椎骨の後ろにあることがわかります。(人間の椎骨は、上図右側に示すように中央に空洞があり、そこを脊髄が通っています。人型爬虫類は、脊髄が椎骨の後ろにあっても、さらにその外側にリング状の肋骨があるため、脊髄はしっかり保護されているようです。)
この標本は鎖骨(「84.6体の小型ミイラ」で叉骨と表現されていた骨)が折れています。この鎖骨の下に、一種の金属板が見えます。(前回の最後の図を参照) この金属板の機能は、この標本の胸腔を支えることであったと考えられます。つまり、インプラントでした。
尾骨はなく、関節には科学的に知られている生物の特徴が見られません。上肢と下肢の関節については、骨の先端が王冠の形になっていることがわかります。そして下の骨では、終端は王冠状ではなく球状です。腕や脚を曲げるとき、これらの球体が関節と一緒に動いたと推測できます。(次図参照)
下腹部には、3つの「物体」(「85.卵を宿したミイラ」の卵のこと)が見えます。これらの物体は内部の組織ともつながっていて、骨よりも密度が高く、構造は不均一で、人間の8週齢の胚に非常に似ています。この胚の中で、心臓や脳などの臓器が形成されていることがわかります。
以上、ロシアの研究報告の要点を翻訳しましたが、他の研究者とは異なる見解が多数あり、特にワウィタとマリアが人類の一種であるという結論はこれまでの研究結果と大きく異なっているので、真実を解明するためには、さらに詳しい調査が必要なようですね。 (2023年6月4日)
88.彼らは宇宙人か?
これまでの情報は、YouTube動画「Nazca Alien Mummies - Scientific Results are presented to the Congress of Peru (11/19 2018)」からご紹介してきましたが、この題名を直訳すると、「ナスカ・エイリアン・ミイラ - 科学的成果がペルー議会に提出される(2018年11月19日)」となります。
この「エイリアン」という言葉は、本来は「外国人」を意味するものですが、1979年に公開された同名の映画が大ヒットして以来「宇宙人」という意味で使われるようになったので、みなさんに先入観を与えないよう、あえてこの題名は伏せていました。
したがって、このホームページをご覧の方は、冷静な判断ができたと思いますが、「エイリアンのミイラが発見された!」という見出しと共に今回発見された三本指のミイラの映像を見せられたら、誰でも「やっぱり宇宙人はいたのか!」と思ってしまうかもしれませんね。
しかし、そう思う原因をさらに追及すると、宇宙人ネタは商売になることから、世の中には宇宙人が登場する作品があふれていて、それらによって我々が洗脳されていることが考えられます。つまり、例えば『E.T.』という有名な映画に登場する宇宙人の容姿がその原因なのかもしれません。(次図参照)
この宇宙人は、頭部が前後に長く、目が大きく、身長が低いので、この映画のコマーシャルも含めて過去に『E.T.』を観たことがある人なら、ペルーのパルパで発見された人型爬虫類を見て宇宙人だと思ってしまうのも無理はないかもしれません。
しかし、人型爬虫類は映画やテレビが発明されるよりもはるかに古い時代から存在していたので、彼らが宇宙人に似ているのではなく、映画やテレビ番組に登場する宇宙人が彼らに似せてデザインされていると考えるのが正しいのではないでしょうか?
というのも、YouTubeには、作家兼冒険家のブライエン・フェルスター氏(Mr. Brien Foerster)が公表した別の人型爬虫類の映像も存在するので(次図参照)、三本指のミイラを所有する人物が他にもいて、そこから映像を含む様々な情報が外部に伝わっていた可能性が考えられるからです。
また、アメリカには、「エリア51」という、1947年に墜落した空飛ぶ円盤が運び込まれたとされる有名な場所がありますが、その近くにある「Area 51 Alien Center」というみやげ物屋には、次のような宇宙人の人形が置かれていて、これは目のあたりの造形が人型爬虫類にそっくりです。
もちろん、これは模倣ではなく、実際に空飛ぶ円盤に乗っていた生物がたまたまパルパの人型爬虫類に似ていたという可能性も考えられますが、もしそうであっても、彼らが宇宙人であると主張することはできないでしょう。
なぜなら、人型爬虫類に関しては、「84.6体の小型ミイラ」でご紹介したように、恐竜や鳥類から進化した可能性が高いと思われますから、もしパルパの人型爬虫類に似た生物が存在するのであれば、それらも地球の固有種と考えるのが妥当だからです。
また、前回ご紹介したように、ワウィタとマリアに関しては人類の一種であるという分析結果がありますから、結局、今回発見された三本指のミイラに関しては、彼らが宇宙人であることを証明する証拠は何も存在しないと考えられるのです。 (2023年7月2日)
89.空飛ぶ円盤
前回は宇宙人の話題が出たので、今回はその乗り物である空飛ぶ円盤について考察してみましょう。
『空飛ぶ円盤は実在する』(A.ミシェル:著、田辺貞之助:訳、高文社:1956年刊)という本によると、空飛ぶ円盤について初めて報告したのは、ケンネッス・アーノルドという実業家で、「空飛ぶ円盤」(Flying Saucer)という言葉を発明したのもこの人だと思われるそうです。
彼は、1947年6月21日、自分の飛行機を操縦して、アメリカ合衆国の北西の隅にあるワシントン州の上空をひとりで飛んでいた際に、9個の輝く円盤状の物体が飛んで行くのを目撃したのですが、その速度は概算で時速2,000km(約マッハ1.6)以上だったそうです。
ちなみに、YouTube動画「The First UFO Sighting In America | UFOs: The Lost Evidence」には、彼が描いた空飛ぶ円盤のスケッチと、ウィリアム・ローヅという人物が同年7月初めにアリゾナ州で撮影した謎の飛行物体が次のように比較されているのですが、両者はよく似ています。
なお、この動画では、彼が空飛ぶ円盤と遭遇したのは1947年6月24日とされています。確かに、文献調査をすると、24日と書かれたものの方が圧倒的に多いのですが、21日と書かれたものも複数存在するので、21日説にも何か根拠があったようです。
『空飛ぶ円盤は実在する』によると、この事件は1947年6月24日に新聞で報道されて大変な話題となり、これをきっかけに新たな目撃証言が続々と得られ、アメリカでは空飛ぶ円盤に関する調査委員会(別名、円盤委員会)の設立を許可する政令が1947年12月30日に出されたそうです。
なお、目撃談によると、空中に認めた物体は円く、平らで、銀色をし、音を出さず、その運動は停止から超音速におよび、空間のあらゆる方向へ飛び、垂直に上昇することさえできるが、しかし、最も異常なのは、物体が弧を描くことなく折れ線状に進行方向を変えることだったそうです。
また、円盤委員会が調査したなかで最も有名な事例は、マンテル事件とよばれるもので、それは、円盤を追跡したマンテル大尉が死亡するという悲劇的な結末とともに、この事件ほど、多くの明確でしかもすべて一致した証言が、円盤の現象を詳しく描写したことはなかったからだそうです。
【マンテル事件】
事件発生日 | 1948年1月7日 |
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場所 | アメリカ合衆国ケンタッキー州フォート・ノックスのアメリカ空軍ゴドマン基地周辺 |
目撃者 | 何百という一般市民、警察関係者、およびゴドマン基地の多くの軍人 |
事件の概要 | 得体のわからない大きなものがゴドマンに向かっているという通報があり、ゴドマン基地でも金属製と思われる巨大な飛行物体を確認したため、3機のF51追撃機が発進を命じられ、トーマス・F・マンテル大尉が搭乗する機だけが空飛ぶ円盤を追跡することに成功した。しかし、その後マンテル大尉からの連絡が途絶え、捜索の結果、追撃機の残骸が広い範囲にちらばっているのが発見された。 |
円盤の特徴 | 円盤は円形で、金属性の外観を示し、下部は比較的平らで、上部が円錐形をなし、その頂きに赤い光が明滅していた。大きさは巨大で、少なくともダコタ程度(3万5千トンの軍艦サウス・ダコタのことか?)という証言もあった。速度は時速800km以上。背後に自分自身よりも5倍も長い尾をひきながら音もなく飛んで行った。 |
円盤委員会は、2年間に375の事例を検討して228例を公表し、そのうち194例は説明済みとされ、残る34の事例は明らかに「説明しがたし」のレッテルが貼られていたのですが、なぜか「観察された事例はすべて説明されたため円盤は存在しない」という結論を出し、1949年12月27日に解散したそうです。
これは、アメリカ政府が、極度に専門化した技術家をこの委員会に集めたことにより、「空飛ぶ円盤」がまったく新しい現象である可能性を最初から全然度外視してしまうことになり、加えて、観察された事実を既知の現象で説明するよう努力せよと委員会に命じたことが原因だったそうです。
ただし、アメリカでは、円盤委員会の解散後も空飛ぶ円盤の調査は続けられ、1952年の1年間だけでもおよそ2,000件の通報があり、その内容を調査した結果、説明しがたい観察事例に分類されたケースがおよそ800例にものぼったそうです。
さらに、最近では、アメリカ軍のパイロットが撮影した空飛ぶ円盤の動画が複数流出し、その後アメリカ政府がこれらを本物と認定し、これまで秘密にしてきた空飛ぶ円盤に関する情報を一般に公開するようになってきています。(次の動画を参照)
したがって、私は空飛ぶ円盤が存在することは間違いないと思うのですが、その円盤に宇宙人が乗っているかどうかはまた別な問題で、宇宙人を見たという人は多いのですが、その割には決定的な証拠が欠如しているように思われます。
なお、「37.ヘスダーレンの光」などでご紹介した発光体は、明らかに空飛ぶ円盤ではないので、こういった現象を空飛ぶ円盤と区別することは大事で、例えば、1952年に首都ワシントンの上空で発生した有名なUFO事件は発光体によるものだったと私は考えています。
この事件は、『空飛ぶ円盤は実在する』によると、1952年7月20日の未明に、首都ワシントンの上空を監視する3つのレーダー基地で、スクリーン上に7つの輝点が突然現われ、肉眼でも空中を自由に移動する7つの光が確認されたというもので、首都の警備という観点から大問題になったそうです。
それらが現われたのは午前0時40分で、時速160ないし200kmで移動していることが観測されたのですが、あるときは、その1つが速力もゆるめず、正確に90度の方向転換をし、他のものは180度の方向転換、すなわちほとんど200kmに近い時速で、突然うしろへ進行しはじめたそうです。
その後、軍の飛行機がその物体の1つに接近したのですが、機影らしき姿は確認されず、円い輝く光だけがあり、それは突然猛烈な速力を出して垂直方向に移動して数秒で消えてしまい、レーダーの記録によると、秒速がほとんど3kmに達する速度(約マッハ9)で移動していたそうです。
そして、他の6つの物体も同様に姿を消し、飛行機がいなくなると、7つの光はまたもどってきて、午前3時頃までその辺の上空を静かに散策し、2台のジェット機がワシントンの上空にやってくると、7つの光はふいに姿を消し、ジェット機が行ってしまうと、今度は10個になって戻ってきたそうです。
その後、7月26日の夜にも似たような現象が発生したため、新聞は8月いっばいこの事件について種々の記事を書き、またしてもアメリカの航空隊がなすべきことを果たしていないと、公然と非難したそうですが、航空隊は、大気中の気温の転位が原因であるという苦しい言い訳をしたそうです。
このような発光体は、空飛ぶ円盤と違って質量が極端に軽く空気抵抗も小さい可能性があり、なおかつ内部に操縦者が乗っていないと考えられるので、90度や180度の方向転換も容易にこなし、大気中でも高速で移動できるのではないでしょうか? (2023年8月6日)
90.地底人と未来人
太陽系には地球以外に生命の生存に適した惑星がなく、また、知的生命体が他の恒星系から地球にやってくるには遠すぎることから、空飛ぶ円盤を宇宙人と切り離して考える人は多くいます。
例えば、科学者でありSF作家としても有名なアイザック・アシモフ氏は、『生命と非生命のあいだ』(山高昭:訳、早川書房:1968年刊)という著書のなかで、「私は、空飛ぶ円盤を、地球外生物が誘導する宇宙船という意味では信じていない。」と述べています。
それでは、空飛ぶ円盤に乗っているのはいったい誰なのでしょうか? この疑問に対する答えとして、『地球空洞説』(レイモンド・バーナード:著、小泉源太郎:訳、大陸書房:1973年刊)という本には、地底人であるという主張が書かれています。
地底人というと、狭い洞窟のようなところに住んでいるイメージが浮かんできますが、この本に書かれている地底はそんなものではありません。地球の中心部分がごっそり空洞になっていて、その広大な空間を移動する手段として、地底人が空飛ぶ円盤を発明したというのです。
また、宇宙人説を否定する根拠としては、空飛ぶ円盤の大量飛来は、ヒロシマで最初の原子爆弾が爆発したのち、それに引き続いて起こったという事実を指摘し、地球の放射能汚染について、たとえ地球が爆発して流星と化してしまったとしても、宇宙人にはそれを心配する理由がないことを挙げています。
そして、もし地底の住民が存在するなら、彼らが放射能による大気汚染を最も恐れるであろうことは容易に推察できることであり、原爆の製造を思いとどまらせるため、空飛ぶ円盤の大艇団を送って、地上の人類よりも優れた者がいることを誇示することがあっても決して不思議ではないと述べています。
この空洞の地球という考えは、作家のウィリアム・リチャード・ブラッドショー氏が書いた『アトヴァタバルの女神』(1892年刊)という古いSF小説に描かれていて、その小説の挿絵がYouTube動画で紹介されていたので参考までにご覧ください。
この図では、南極と北極に地下世界へと通じる巨大な通路があり、陸地や海が空洞の内部につながっているので、徒歩や船で地球内部に行くことができ、そこには大陸や島があり、中心には小型の太陽が輝いているという設定です。
実は、『地球空洞説』で描かれている地下世界もこれと似たような構造となっていて、例えば、マーシャル・ガードナーという人の説によると、地殻の厚みは1,300km、両極の穴の直径は2,240kmで、穴があまりにも巨大なため、人は空洞の内部に入ったことを認識できないのだそうです。
しかし、このような星の重力は、計算を簡単にするため穴のない均質な同心円状の構造を仮定すると、空洞の内部では万有引力が互いに打ち消し合って、いたるところでゼロとなってしまうため、仮にこのような空洞が存在したとしても、そこで人が生活することは不可能だと思われます。
したがって、地底人は現実には存在しないと思われますが、「59.未確認生物」でご紹介した異界の存在を認めるのであれば、我々の世界に隣接する形で、空飛ぶ円盤を発明した高度な文明が存在する可能性はあるのかもしれません。
一方、空飛ぶ円盤は未来から来たと考える人もいます。例えば、1980年に空飛ぶ円盤と遭遇し、その機体に素手で触ったとされるジム・ペニストン氏は、次の動画で、「それは次元間タイプの乗り物であり、明らかに未来から来た私たちであると信じています。」と語っています。
この事件は、1980年12月26日の未明、および28日に発生したもので、場所はイギリス南東部(ロンドンの東北東)にあるレンドルシャムの森(次図参照)で、空飛ぶ円盤を多くの軍人が目撃し、物的証拠と詳細な報告書が存在することから、非常に信ぴょう性の高いUFO事件として世界的に有名です。
このレンドルシャムの森の近くには、NATOのアメリカ軍基地が2つあり、その1つのウッドブリッジ空軍基地の警備兵だったジム・ペニストン氏は、この森に航空機が墜落した可能性があったため、仲間と現場に向かって調査を始めたところ、三角形の乗り物を発見したのです。
彼によると、その乗り物は、機体の表面に色が流れていたのですが、近づくにつれて色は消え、残ったのは黒いガラスのように見える不透明な物体で、縫い目もなければ、リベットなどもなく、着陸装置や吸気口、排気口などもありませんでした。
また、機体の側面に文字のようなものが刻まれているのが見え、一番上の三角形のものに触れたとき、彼は白い光に包まれて目が見えなくなり、その間に、デジタルなもの(次図参照)を見たのですが、それは現場から基地に戻ったあとも見え続けたため、彼はそれをノートに書き写しました。
この情報はのちに解読され、地球上の神聖な場所の位置情報(例えば、エジプトのピラミッド、ナスカの地上絵、ナクソスのアポロ神殿など)とともに、8100年という原点の年が記録されていることが判明したそうです。
未来から過去に移動することが可能かどうかは、大いに議論の余地があると思いますが、空飛ぶ円盤が6000年以上未来の科学技術によって作られているとすれば、その重力を無視したような理解しがたい飛行能力も、ありえないことではないと納得してしまいますね。
いずれにしても、現在の地球は核戦争の危険にさらされており、そういった状況に対して、地底人であれ、未来人であれ、異界の住人であれ、地球の環境を共有する存在が、現状の調査や人類に対する警告のために空飛ぶ円盤を出現させている可能性は高いのではないでしょうか? (2023年9月3日)